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2007年5月9日
私部南遺跡 第3調査区
現地説明会  
私部南遺跡発掘調査   (財)大阪府文化財センター

 2007年5月9日(水)、私部南遺跡(第3調査区)の現地説明会が行われた。
大阪府文化財センターでは、交野市域から寝屋川市域にかけて<緑立つ道>・第二京阪道路予定地内の埋蔵文化財発掘調査を実施しており、私部南遺跡の説明、出土品の展示が行われた。   

日時:平成19年5月9日(水)  午後1時30分より
場所:私部南遺跡 私部南1丁目
      JR学研都市線 河内磐船駅から北へ徒歩 約15分
      京阪電車交野線 交野市駅南東へ徒歩10分

問合せ先  (財)大阪府文化財センター  交野分室 072-895-1200      
調査の概要
 調査対象地は交野山の西麓に形成された扇状地西端の標高24m付近に立地しています。調査地一帯は交野市内でも比較的低湿な地区に当たり、最近まで遺跡は確認されていませんでしたが、第二京阪道路の予定地内の試掘調査によって、弥生時代から古墳時代の集落跡が確認され、発掘調査が実施されることになりました。

 今回皆様に見ていただく調査区は、1月20日に現地説明会を開催しました第1調査区の南側に位置する第3調査区で、調査面積は約1,300uです。
 遺構を確認した面は、第1遺構面(中世〜近世)、第2遺構面(中世)、第3遺構面(弥生時代〜平安時代)の3面です。第1・2遺構面では、耕作に伴う溝の跡を確認しました(写真1)
 第3遺構面では、下記のような複数の時期にわたる遺構が重なり合った状態で
  見つかりました(写真2)

  弥生時代中期…土坑
  古墳時代後期…方形竪穴住居、溝、土坑、井戸、柱穴
  古墳時代後期〜平安時代…掘立柱建物、倉庫と考えられる総柱建物、柱穴



調査の評価
 今回の調査区で検出した古墳時代の遺構は、第1調査区で検出した古墳時代の溝の続きや、3回の建て直しが確認できる方形竪穴住居を検出したことで、古墳時代後期の集落域が更に南側に広がることがわかりました。
 掘立柱建物と総柱建物は複数の建物が重なり合っており、また主軸を東に振る建物と西に振る建物が存在することから、古墳時代後期以降に少なくとも2時期以上にまたがる集落が存在したことがわかります。

今後の調査の予定
 私部南遺跡(その2)では、平成20年1月までの予定で順次調査を進めていきます。これからの調査により、私部南遺跡の変遷がさらに解明されることが期待されます。
 今後ともご理解とご協力を賜りますよう、よろしくお願いいたします
NHK趣味悠々で5月30日(水)午後10時〜25分
遺跡ウオッチングで私部南遺跡が
放映されました!!
第9回 弥生時代を体験する
私都南遺跡とその周辺の遺跡
第3調査区 遺構変遷図
現地説明会風景

出土 土器類
弥生時代土器と石核
古墳時代土器類
奈良時代以降

最後までご覧いただき有難うございました!