ホームページに戻る
 
神戸の武甕さんからメールを頂きました。

旬の人 古市 忠夫君が24日(木曜日)の日本経済新聞の夕刊から
古市君の”履歴書”が載ります。

毎週木曜日の夕刊で、4ヶ月続きます。

機会がございましたらごらん下さい。
彼は、講演会、今日は東京、10月末、31日から千葉県で日本シニアオープン選手権(賞金総額5千万)に出ます。
なかなか忙しい男で彼から元気をもらっています。
お互いに体に気を付けて頑張りましょう。


マイゴルフ 古市忠夫 (日本経済新聞2002.10.24掲載)古市忠夫さん
 ふるいち ただお profile
 1940年9月、神戸市生まれ。62歳。30歳でゴルフを始め、94年12月ハンディ0に。
翌95年1月の阪神大震災に遭い、その後は被災地の復興に尽力。
2000年にPGA資格認定プロテストの合格。2001年日本シニアオープン9位。
 
NO.1  感じた運命
 父を亡くした傷心の慰めにゴルフを勧められたのが30歳。ゴルフ好きのカメラ屋のおっちゃんだった。そんな私が還暦を過ぎ、プロゴルファーとしてシニアツアーに出場しているのだから人生はわからない。
 プロテストに合格したのは2000年9月。60歳の誕生日が2週間後に迫っていた。だが、私はプロゴルファーになりたくてずーと努力していたわけではない。プロテストを受けるなんて想像したこともなかった。
 ゴルフと自分をつなぐ深い絆を感じたことはある。1995年1月17日の阪神大震災で、店舗兼字自宅は焼け落ちた。我が身と家族に命だけが残ったと思った地震の翌日のこと、救助活動に向かう途中で焼けずに残っていた自分の車を発見した。
 何十年も借りていた駐車場を「マンションを建てるから」といわれて立ち退き、家から遠い場所に移ったばかりだった。不満だったが、元の場所なら焼けていた。トラックに愛用のゴルフバッグを発見するに至ってはびっくりの二乗だった。普段は置きっぱなしにしないのに、その時に限って家に持ち帰らず、おかげでクラブが無事生き残った。
 二重の巡り合わせに運命を感じずにはいられなかった。「神様はゴルフで飯を食えと言っているのか」。ただそれも一瞬。当時の私は、家も職も失い、地獄のどん底。「よっしゃプロゴルファーや」なんて考えるはずもない。焼け野原となった、愛する街の復興が最優先だった。



  新たな人生に向けて歩き始めた人
   古市忠夫さんのゴルフ人生
           が放送されました。

2002年8月10日放送
いま自分の力で、新しい人生を切り拓いている人…、第二の人生に向けて歩き始めた人…、
定年後、思いっきり趣味を楽しんでいる人…、そんな新たな人生に向けて歩き始めた人を、
『VIVA! エンジョイライフ』では応援していきます。
『VIVA! エンジョイライフ』

兵庫県神戸市長田区にお住まいの古市忠夫さん、61歳です。


プロフィール

昭和15年生まれ、神戸市長田区で、カメラ店を経営していた古市忠夫さん。
7年前の阪神大震災で、自宅兼店舗を消失してしまいました。
その後、地元の復興に向けて、古市さんは
町内会長、神戸市長田消防団第7分団副分団長、主任児童委員など、
ボランティア活動に奔走します。
その傍ら、趣味で始めたゴルフは、独自の上達法で、めきめきと腕を上げ、
サンデーゴルファーながら、5年前、シニア認定プロの資格を取得。
さらに、上を目指した古市さんは、2年前、2度目の挑戦で、
PGA資格認定プロテストに、60歳で、見事合格しました。
「還暦ルーキー」の古市さんに、プロゴルファーになるための、奇跡の
上達術を伺います。


プロテストには全国から2000人が受けて、最終2次テストに残ったのが150人。
4日間3オーバーまでの60人が合格しました。
90%以上が20代で、40歳も年齢が離れた若者に60歳になる古市さんが
勝てたのか。
「それは技術でも才能でもない」と古市さんは言います。
「心技体」というように体力や技術よりも大切なのは「心」。
「ゴルフは心の闘いや、心の強いヤツが勝つ!」
「技術は10%、体力10%、道具5%、あとの75%は心」
だから、心で負けなければ、若い力にも勝てるんだそうです。
例えば、300ヤードを飛ばす若者の飛距離にかなわなくても、
アプローチ、パッティングは、心の勝負!
1mのパットを外さないのが、古市さんの信条です。
また、金のかからないトレーニングを続けてきました。
素振り、ランニング、そして練習用グリーンを買ってきて、パターの練習。
しかし、プロになっても、地元の自治会の活動は続けていますから、
ボランティア活動の方が忙しい毎日だそうです。
練習をしなくても、昔よりも飛距離が伸び、うまくなっているという古市さんは、
ルーキー2年目の今年6月、関西プログランドシニア選手権で初優勝!
これからも古市さんの活躍を注目していきたいですね。




写真屋時代の古市さん。
当時は商店会長もしていました。



娘さん2人の4人家族。
阪神大震災に被災しましたが、家族全員無事でした。
しかし、お店と自宅は焼失してしまいました。



消防団員の古市さんは、すぐに町内の消火活動に出動しますが
最も被害の大きかった長田区は、既に火の海でした。
これは震災当日9時7分の写真



これは震災10時33分の写真


これは震災10時53分の写真


消防団集合写真(二段目左端が古市さん)
プロゴルファーになっても、消防団員を辞めることは
ありませんでした。ゴルフとボランティアを両立させる
ことが古市さんのポリシーです。



被災者が集まって「がんばろう会」コンペ(前列右端)


プロになって、シニア選手権をはじめ、各地で行われる
オープンに出場。パッティングは心の勝負。
「ゴルフがうまくなりたければ、
1mのパッティングは絶対に外さないこと」



「プロになって、好きなゴルフが出来るん
ですから、こんなに幸せなことはありません」
と古市さん。写真屋時代と比べると、
若返ったように見えますよね!



還暦ゴルファーの日々をまとめた
エッセー、『ゴルフは心の格闘技』が
ゴルフダイジェスト社から8月9日に
出版されました。ゴルフが分からなくても、
古市さんの前向きな生き方が参考になりますよ!