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2006年 交野古文化同好会活動報告

11月勉強会の報告
レバノンでの発掘調査体験談と
円筒印章制作について
               講師:森田 拓馬氏  文化財複製品・模造品製作
                    中近東文化センターミュージアムグッズ製作者
 
 11月18日(土)、午前10時〜12時20分 (青年の家・学びの館)。
 奈良大学のレバノン・ティール地下墓の発掘調査に参加された森田拓馬さんが、大阪空港を旅たち、途中の空港の状況や、レバノンの国勢・情勢、数々の世界遺産の史跡紹介、発掘調査状況などを、ゆっくりと爽やかな口調で発表されました。

 レバノン体験談の概要は次の通り。 
  • @大阪空港からレバノン空港へのアラブルートを飛びたち、途中のアラブ首長国連邦の
  •   ドバイ空港でのこぼれ話
  •  Aレバノン共和国の地図による詳細な国勢の説明とレバノンの詳細な地図が手に
  •   入りぬくく事前に国内で調達していたこと
  •  Bレバノン国内での写真撮影は命がけであること
  •  C生水は飲めずいつもミネラルウォーターを携行したり調達したこと、残念なことに
  •   世界遺産を見学中、ずっと下痢に悩まされ続けたこと
  •  Dレバノンの世界遺産の数々の写真と詳細な説明
  •  E古代のレバノンの歴史についての解説
  •    レバノンはフェニキア人が紀元前30世記頃、地中海西沿岸部にビブロス・
  •    ベイルート・シドン・ティールなどの都市を形成し、東地中海の現在のギリシャや
  •    キプロスなどの古代国家と杉材やオリーブオイル、ワインなどを輸出して貿易を
  •    行い繁栄した都市国家であったことなど、詳細な解説があった
  •  Fアレキサンダー大王に抵抗したティールの戦いなどについて
  •  Gレバノン・ティール地下墓の発掘調査について
  •  Hレバノンでの発掘調査中の集団生活の実態など
 レバノン現地の沢山の貴重な映像を駆使しユーモア溢れる森田さんの体験談に感動し、ニュースで知ること以外、普段馴染みのないレバノン情勢が、森田さんの話を聞いて一気に身近なものに感じられました。

 また、森田さんはイラクやイランなどの中近東で発掘されたスタンプや円筒印章の復元製作に携った。講演会の最後に、森田さんが復元製作された印章を見せて頂いた。紀元前3000年前に封印として使われたライオンの印章やいろいろな円筒印章を実際に手にして粘土に転がせて、素晴らしい印影を体験することが出来ました。
 2時間を超える森田さんの熱弁に、暫し感動の拍手が鳴り止みませんでした。いま世間を騒がせている世界史未履修の高校生に聞かせてやりたい充実した授業内容でした。
 森田さん、本当にありがとうございました!

中会長の開会の挨拶 レバノンの地図を示す森田さん


 レバノン共和国
(レバノンきょうわこく)、通称レバノンは、西アジア中東。首都はベイルートシリアの南、イスラエルの北に位置し、西は地中海に面している。面積は10,400kuでほぼ岐阜県と同等。

 古代フェニキア人の故地であった。この地からフェニキア人は地中海を渡り植民地を形成した。その後勢力が弱体化し、アッシリア帝国に飲み込まれた。その後民族としてのフェニキア人は消滅したと言われている。古代末期にはローマ帝国に征服され、中世にはイスラム世界に組み込まれた。

獅子の頭をかぶったヘラクレスの図 ドバイ空港で
数々のレバノンの遺跡
数々のレバノンの遺跡
ティールの地下墓・発掘調査

ティールは、アレキサンダー大王の東征の際に強硬に抵抗した。しかし、大王が海に防波堤(軍用道路)を建築し、陸上では当時の建物20階相当の移動式攻城塔を用いて7か月に渉る攻撃を受け、遂に陥落する。生き残った住民の大半は、奴隷として売り捌かれ、アレクサンダー大王の死後、ティールはローマ帝国のシリア・フェニキア州の州都となった。

レバノン杉とレバノン共和国の国旗

レバノン杉マツ科ヒマラヤスギ属に属する針葉樹。
良質の木材であり、古代に建材や船材に利用されていた大型の樹木である。
古代においては、中近東一帯に広く自生していたが、伐採利用が大規模に進んだ結果、
レバノン杉の森は消滅し、現在においては、レバノン等のごく一部の地域に
小規模に残存するのみとなり、保護扱いされている。

世界遺産のジュビター神殿とバッカス神殿
円筒印章を粘土に転がして印影の素晴らしさを実感しました


円筒印章

古代ロマン 浮き彫りに
中近東文化センター付属博物館
 
 〒181-0015 東京都三鷹市大沢3-10-31  
      Tel 0422-32-7111 Fax 0422-31-9453
  ホームページは、中近東文化センター
  円筒印章などは、中近東文化センターの
       ミュージアムショップにて販売されています。

紀元前3000年前に封印として使われたライオンのスタンプ印章

獅子の頭部を模して作られ、印面は
ドリルを使って動物を簡略に表現している。
スタンプ印章(Stamp Seal)
実物の材質 大理石
出土地 イラク
時代 ジェムデド・ナスル期
年代 紀元前3300〜2900年
大きさ L.3.9cm

円筒印章は、粘土板文書に押すためのはんこである。
生乾きの粘土板の上で転がして印影をつける。

 今のイラクのあたりに、人類最古といわれる文明を築いたシュメール人。紀元前3千年ごろ、楔形文字や60進法、ビールの製造法など、後の文明に大きな影響を与える様々な物や制度を発明した。

 その一つが円筒印章、つまりハンコだ。粘土板に転がして模様をつける。スフィンクスのような生き物を狩る人の姿や、楔形文字などが浮き彫りになる。交易の荷物の封印や、手紙の署名として貴族が用い、魔よけとしても身につけたという。

 中近東文化の研究を目的に設立されたこの博物館は、15万年前の石斧や現代の美術工芸品など、約6千点にのぼる多彩なコレクションを誇る。円筒印章は約200点。これを基に、実物大の合成樹脂製ペンダントトップやストラップにアレンジした(写真、26種、1300円〜)。

 大理石の質感を表現したものからカラフルに仕上げたものまで。一点一点手作りされた「円筒印章」を手に、文明の夜明けに思いをはせるのも楽しい。



18年度文化祭 
ふるさと交野を歩く「神の巻」展示風景

展示風景ほか詳細は、下記画像をクリックしてご覧下さい!





交野歴史健康ウォーク
第80回  2006.10.28(土)
「星田村の絵図に沿って歩く」

行程:星田駅(午前9時)→半尺口の薬師堂→新宮山公園(愛染律院・岩清水八幡宮)→慈光寺→
薬師寺→家康宿陣の碑→光明寺→星田寺→円通院跡→山根道→星田駅(12時解散)

新宮山公園で記念写真
和久田先生の案内で、星田の絵図に沿って楽しく歩きました。


交野歴史健康ウォーク
第79回  2006.9.9(土)
ふるさと交野を歩く「神の巻」その2
「妙見山古墳跡を訪ねて」

妙見宮の南の鎌倉墓(鎌倉時代の石造物が祀られている)
妙見山古墳跡(妙見東住宅の中央公園付近)で記念撮影


交野歴史健康ウォーク
第78回  2006.7.8(土)
ふるさと交野を歩く「神の巻」その2

7月7日七夕祭りが盛大に開かれた機物神社で記念撮影

第77回 交野歴史健康ウォーク
《ふるさと交野を歩く「神の巻」》
秋の文化祭のビデオ撮りも兼ねて探訪してきました
2006.6.10(土)  



6月勉強会速報
(6月24日)

大阪府文化財センター 森井貞雄先生より
「弥生時代の交野」についてご講演を戴きました!


中会長のご挨拶 小林先生のご挨拶

森井貞雄先生、スライドを交えながら詳細にご説明戴きました
上の山遺跡、私部南遺跡、東倉治遺跡など、また弥生時代の交野の様子、
集落の分布と社会の移り変わり、また放射性炭素14年代測定法など

熱心に受講される沢山の会員
 出土遺物に触れる喜び
上の山遺跡から土器を作っていた時に出る破片が見つかった・・・、工房があった!
石包丁がどうして使われたか、実際に手にとって石器の減り方、歯の研ぎ方など
石の鏃など精巧なつくりに驚きと感心!
土器の裏面に葉脈の跡が・・・、弥生人が葉っぱの上で土器を作ったと想像される



交野歴史健康ウォーク

 
6月〜7月の交野歴史健康ウォーク 


※雨天中止。天候不順時は072-891-5386へお問い合わせ下さい。

6月

6/10(土) 午前9時  いきいきランド噴水広場 集合出発 

ふるさと交野を歩く「神の巻」を、文化祭のビデオ撮りも

兼ねて歩きます。 

 コース: 車塚古墳群→大畑古墳→経の山→森古墳群

7月

7/8(土) 午前9時   いきいきランド噴水広場 集合出発

ふるさと交野を歩く「神の巻」を、文化祭のビデオ撮りも

兼ねて歩きます。

コース: 神宮寺遺跡→倉治古墳群→清水谷古墳


※7月の勉強会はお休みします。



     7月  7/22(土)  藁草履つくり   講師:小野香氏 

詳細は、「広報かたの」に別途掲載させていただきます。
   
ご協力をよろしくお願いします。


8月  墓掃除     獅子窟寺、 かいがけの道の阿弥陀さん、
 
  倉治の石仏・くさ神さん
    
会員の皆様のご協力をよろしくお願いします。


   


5月〜6月の勉強会


 勉強会の詳細が下記の通り決定しましたので、皆様、お誘い合わせの上ご出席戴きます様
ご案内いたします。
 財団法人大阪府文化財センターは、第二京阪の建設に伴い国土交通省・日本道路公団の
委託を受けて発掘調査を実施、既に現地説明会など開催されてきましたが、このたび
(財)大阪府文化財センターの発掘調査担当の講師を迎え、2回シリーズで開催いたします。           
                                平成18年5月8日



5月27日の勉強会風景
小林先生
交野市内の発掘調査の全容について
若林先生
有池遺跡と中世の交野について

スライドによる有池遺跡の詳細説明

有池遺跡から「北河内で初めての中世の集落跡」が発掘された
平安時代後期から鎌倉時代(12世紀〜14世紀)にかけて展開した集落跡

有池遺跡から出土した土器類の説明

実際に土器に触れて、いろいろな質問が続出、和やかな勉強会となりました。


この破片は結構しっかりと作られて重いですね。この筋の入った模様は?
交野市内の何処の土で作られたものでしょうか?
この破片は、カマドですか、現代の器につながる土器が多いですね。
中世の遺構の下の発掘調査は?免除川の北側からはシカの足跡が見つかりました

有池はもとは有家と言った?「上の山」は交野では「うえんやま」と呼んでいる
清水谷古墳は「しみったんこふん」など地名についての質問・要望が相次いだ
次回の勉強会にも沢山の方々の参加をお待ちしております!
当日、欠席の方には、次回の6/24の勉強会にて資料をお渡しします。

交野歴史健康ウォーク
第76回  2006.5.20(土) 
「新選組のふるさと壬生界隈を散策」
壬生界隈から島原・角屋、西本願寺へ

2006.5.20  新選組のふるさと壬生・八木邸前で記念写真

当日の行程: 京阪枚方市駅中央改札口に午前9時集合
京阪枚方市駅→京阪四条→阪急四条→大宮駅で下車→光縁寺→旧前川邸→
八木邸→新徳禅寺→坊城通→光徳公園(昼食)→千本通り→島原・角屋、輪違屋→
西本願寺→龍谷大学→本光寺(伊東甲子太郎遭難の地)→JR京都駅

                      17年度の活動報告

3月の勉強会
3/25(土)  午前10時 
場所: 青年の家・学びの館
講師  井上 富貴子氏
     村田 たか子氏
      交野の昔話
交野に伝わる興味深い昔話など、「交野草子」を中心にじっくりと朗読して頂きます。
 井上さん、村田さんは、ボランティアグループ「朗読あい」でご活躍されています。

平成18325日  交野古文化同好会

交野に伝わる伝説・民話を、「朗読グループ・あい」のメンバー 井上富貴子さん、
   村田たか子さん、岡本輝子さん、野口和子さん、堤真知子さんの5名の方々に
   朗読をお願いしております。 どうぞじっくりとお聴き願います。

  @ 「私部の別峯和尚」

廣岡昌子著「交野草子・三」   (村田 たか子さん)

  A
 「かえる石」

森本敏子著「地域詩・まんだ」  (岡本 輝子さん)

  B
 「星降る里」

廣岡昌子著「詩集交野草子」   (井上 富貴子さん)

  C
 「河太郎文」「河太郎物語」

廣岡昌子著「交野草子・二・三」 (野口 和子さん)


D 「はちかづきひめ」

土井哲郎著「はちかづきひめ」

寺前治一著「地域誌・まんだ」  (堤 真知子さん)


「はちかづきひめ」 河内の国 、交野郡寝屋というところに備中守藤原実高という大変裕福な「寝屋の長者」と呼ばれている人が住んでいました。

 長者の屋敷は、東西十二町、南北四町、田畑は一千二百余町もありそれは立派なものでした。備中守実高の奥方は、摂津の国鳴海の里の芦屋長太夫の娘で照見といって十六才で長者のもとに嫁いできました。

 ふたりの夫婦仲は大変良く幸せな毎日を送っていましたが、どうしたわけか子どもに恵まれませんでした。・・・・・・

                      3月歴史健康ウォーク
         =星田の山奥にある砂防用「土塁の堰堤」を探訪します=
                   案内人   堀江 哲夫氏

      3月11日(土) 午前9時 交野ドーム噴水広場前に集合して、車に分乗して
                      妙見宮裏参道へ行きます

              午前9時半 妙見宮・裏参道の鳥居前に集合・出発
 妙見川を上流に向かって進み、菖蒲が滝、小松谷川沿いに上り、堀江さんが発見された砂防用「土塁の堰堤」を探訪します。 12時頃解散予定。
  持参 : 水筒、 足元履き慣れたシューズで装備下さい。
  ※雨天中止。天候不順時は072-891-5386へお問い合わせ下さい。
妙見川上流の砂防用「土塁の堰堤」を探訪
3/11  妙見宮・裏参道の鳥居前にて
小松谷川の支流上流にある38号の土塁上に皆さんで勢ぞろいしました
全長は約20mぐらいはありそうだ!


2006年1月

        26回

郷土史かるた大会

今年で26回大会です。お父さん、お母さんと一緒に子供たちと楽しく、故郷の歴史を学びながらかるた取り遊びを開催しました。

日 時 : 平成18年1月21日(土) 午後1時30分より
場 所 : 武 道 館  2F

天気予報では積雪が心配されましたが、幸い天候にも恵まれ45名の子供さんと多くの保護者の方々が参加され、第26回の郷土史かるた大会が賑やかに開かれました。
中会長の挨拶 かるた大会のルール説明


2006新春恒例の初歩き
かいがけ道から傍示の里・山根道を歩く
東車塚古墳、鍋塚古墳、森1号墳(雷塚)を見学
1/2  出発地点の交野ドーム前で全員で記念撮影(交野連山を背に)


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