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交野歴史健康ウォーク 第93回
天野川の自然と野鳥
交野古文化同好会


日時: 平成19年2月14日(土) 参加者 18名
集合場所:京阪私市駅 午前9時30分
コース:私市駅前→日の出橋→天野川→逢合橋 
(2km)

講師:平 研氏(日本野鳥の会)

 春一番が日本列島を吹き荒れ、やっと関西地方を通り抜けた14日早朝、元気な会員18名が私市駅前に集合。雨が少しぱらつく中、西から天候が回復するのを期待して日の出橋へついたころには、空も明るくなった。
 講師の平さんより、天野川の自然と野鳥の生態について説明を受けた後、野鳥の観察が始まり、私市水辺プラザ付近の河川敷からカモが数羽飛び立つと歓声が挙がった。
 昨夜来からの荒天で、天野川は増水し水が濁っていたため、川魚を主食とするカワセミの観察ができなかったのは残念でしたが、コガモ、カルガモ、マガモ、セグロセキレイ、ムクドリ、シメ、コサギ・・・などが観察され、望遠鏡で覗いたカモたちの姿は本当に綺麗で感動的でした。

以下は、平先生より説明を受けた資料を掲載しました。

1、天野川の自然
 護岸工事によつて消失した天野川の自然は、天野川が持つ修復力によつて甦つてきています。水底には藻が生え、定生生物が棲み、魚を育て、中洲に|ま草や本を生やして、昆虫、鳥、その他の生きものたちの生活の場を作りました。
ここではいろいろな種類の野鳥が多<見られます(年間60種余り)。野鳥の種類が多いということは、野鳥の餌になる多<の植物の実や多様な生きものが生きる豊かな自然がそこに再生しているということです。

2、どんな野鳥がどのように生きているか

 カワセミ: ここの目玉の鳥です。日の出橋から逢合橋までの約2キロの間で5羽ほどが見られます。1羽だけの縄張りをもつ鳥が、こんなにも高密度で生息しているのは他ではそう見られるものではありません。それだけ餌の魚が豊富で、捕り易<、そこが安全な環境であるということです。 その空飛ぶ宝石の美しさと、餌捕りのダイビングはこの鳥を楽しむ醍醐味です。

 サギの仲間:  魚を食べる烏のサギの仲間は、長い足で水中に立ち入り、長い首をすばや<突き出して餌をバグリと<わえます。その様も面白いが、 ダイサギ、コサギ、アオサギ、ゴイサギが食べる魚の数|ま膨大です。その裏には膨大な数の魚が生まれていて魚の数は保たれています。バランスの取れた食物連鎖の生態系の姿です。

 カモの仲間:  川底の藻や水草の根や柔らかい葉や茎などを食べています。ここで見られるカモは水に潜らないのでくちばしが届く深さでしか餌は取れません。逆立ちした餌採りが見られます。コガモ、力ルガモ、マガモ、などです。

 その他: 河川敷や堤防で毘虫や草、本の種子や実を食べる鳥も多<います。
        モズ、ムクドリ、他

3、水辺の鳥の餌

*カワセミ: 小魚、など
*サギの仲間: :魚、カエル、トカゲ、ザリガニ、パツタ、など
*カモの仲間: 藻、柔らかい水草の葉や根、など
*セキレイの仲間: 水生昆虫、稚魚、など      
天野川で見られる野鳥たち
講師の平さんより、天野川の自然と野鳥の生態について説明を受けた後、野鳥の観察が始まり、
私市水辺プラザ付近の河川敷からカモが数羽飛び立つと歓声が挙がった。

私市水辺プラザ
当日、観察された野鳥
高尾秀司さんより投稿いただきました!


セグロセキレイ


カルガモ


カルガモ


コガモ(左=♂、右=♀)


カルガモ


カルガモ


大=カルガモ、小=コガモ


右=マガモ♂、左=マガモ♀

天野川のカモたちも北帰行に備えて、体力の蓄えに 懸命です。(平さん:撮影)
川底の藻を食べるコガモの番(つがい)です。(上が♂、下は♀)


ムクドリ


シメ


コサギ
講師の平さん、高尾さんいろいろと有難うございました!