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2002.6.5(水)

 六甲高山植物園神戸市立森林植物園
を訪ねる野鳥と花のバスツアー

詳しくは次の公式HPをご参照ください
六甲高山植物園
神戸市立森林植物園


当日のコース:交野市青年の家(午前8:30出発)→阪神高速湾岸線中島P→
六甲高山植物園(昼食)→森林植物園(アジサイ観賞、バードウォッチング)→
六甲北・山陽道・中国道・近畿道→青年の家解散(午後5:00)


 2002.6.5(水)、午前8時30分青年の家を出発。バス二台に分乗、一路六甲山に向かった。

六甲高山植物園の高山植物の女王・コマクサ
可憐な高山植物の女王・コマクサ

 関西では5日と10日は車が込むと言うので、渋滞が心配されたが順調に阪神高速に乗り継ぎ、湾岸線の中島Pで一時休憩。西宮、芦屋を過ぎていよいよ六甲の山ろく、六甲ロープウェイ駅を過ぎ、バスは何度も何度も急カーブをうねるようにして登った。眼下に神戸の町が見えるようになって間もなく10時30分頃、六甲高山植物園に到着。

 ここで平先生より、本日の植物園、森林公園の見所、注意点などをお聞きしたあと、三々五々植物園内を散策しながら沢山の珍しい高山植物をまじかに見たり、写真に収めたりした。エーデルワイスやコマクサ、クロユリ、ササユリなどを見つけて歓声を挙げる。
 涼しい木陰で昼食をとり12時過ぎ、次の訪問地の森林公園に向かった。山頂には、沢山の観光施設(ホテル、カントリーハウス、フィールドアスレチック、キャンプ場、人工スキー場、日本で一番古い六甲山ゴルフ場、オルゴール博物館、ガラス細工のビードロ館、六甲山牧場、チーズ館)などが整い、小学校もある。六甲小学校と言い、神戸の町の下の子供達がロープウェイとバスを乗り継いで毎日通っているそうだ。

 山頂を縫うように造られた車道をバスは快適に走り、20分足らずで森林公園に着いた。園内を歩き出すと山頂とはいえ、午後の厳しい太陽の日差しを受けて結構暑さを感じる。大きな木陰で先生より鳥の鳴き声(さえずり)を教えてもらい耳を済ませる。
 ほら、一筆啓上ツカマツリマース、とホオジロが鳴いていますよ。みんなで木を見上げながら聞き入る、じっくりと聞いていると、確かに一筆啓上ツカマツリマースと聞こえた。まじかに鳥の姿を捉えることは出来なかったが、いろいろな鳥の鳴き声に聞き入った。
 アジサイ園では、幻のアジサイと言われる、シチダンカが満開だった。小さな白くて薄紫色した可憐な花だった。
 カササギ舎には、小柄な黒いカラスが羽を休めていた。七夕の夜、牽牛と織姫が逢う時、カササギが翼をならべて天の川を渡したと言う伝説の橋、カササギ橋を思い浮かべた。公園内を散策後、森林展示館で世界一の巨木「ジャイアントセコイア」の輪切り(樹齢2000年)を見てその大きさに驚いた。本当にでっかい!アジサイの種類が多く、またビックリ。これは、森林植物園のHPでじっくりとお楽しみ頂きたい。
 帰りは、山陽道・中国道・近畿道をスムーズに乗り継ぎ、予定時間より30分ばかり早く交野に帰れた。初夏の一日、六甲の花と鳥を尋ねた、楽しいバスツアーでした。
 当日の学習状況は、交野市の社会教育課のHP・学習会の記録に掲載されている。
どうぞ、ご覧ください!

 その後、車中でバスガイドさんから聞いた、六甲小学校のことが気になっていた。数日して六甲小学校のHPを開くと、今年4月から新しい「山の下」の7人の子供達が入学して、17名で賑やかに学校生活が始まっていること、また当日見た、幻のシチダンカが生徒達の手で株を増やしていることなどがわかった。平地の小学校では経験できない、結構楽しそうな学園生活だ。
 翌日、6/6(木)交野古文化同好会の30周年記念事業の京都バス旅行で訪れた、松下美術苑・真々庵で、またまた、シチダンカに出会った。心の篭ったお茶を頂戴した茶席に一輪飾ってあった花が、それだった。何かの縁を感じた連日の旅だった。
 その後、六甲小学校のことが、2002.8.1の朝日新聞、天声人語でも取り上げられており興味深く読んだのでここに記載しておきます。
 

シチダンカのさし木
毎年、「幻のアジサイ」といわれるシチダンカをさし木にして増やしています。
できた株は校内に植えたり関係者の方に配布したりしています。

 シチダンカは、江戸時代のおわりごろ、オランダの医師、シーボルトが著書「フロラ・ジャポニカ」(日本植物誌)で、世界に発表以後、日本のどこにも見つからず「幻のアジサイ」といわれていました。
 本校元職員故荒木慶治氏が1959年(昭和34年)に、六甲山中で発見し、株分けして本校で栽培しています。(自生株はすでに消失しています)
 (六甲小学校HPより)
 
六甲高山植物園前に到着
植物園、森林公園の見所、注意点などお聞きしたあと、三々五々植物園内を散策しながら沢山の珍しい高山植物をまじかに見たり、写真に収めたりした
可憐に咲くエーデルワイス
ヨーロッパの標高3000〜3500mの
日当たりの良い岩場に生育
アルプスの星と呼ばれ
登山家たちのシンボルに
クリンソウ
30 センチくらいの花茎を出し,濃い赤紫の花を車輪状につけ、数段になるので,その様を五重塔などの先端部分(九輪)にたとえて名前を付けられました。
高山植物園
海抜865m、年平均気温9℃
1500種の野生植物を栽培
森林植物園でバードウオッティング
一筆啓上ツカマツリマスって
木の上で鳴いているよ
世界一の巨木「ジャイアントセコイア」
の輪切り(樹齢2000年)を
見てその大きさに驚いた


六甲・麻耶案内

 六甲ケーブル・六甲有馬ロープウェー・六甲山カンツリーハウス・六甲フィールドアスレチック・回る十国展望台・六甲天文通信館・六甲高山植物園・ホールオブホールズ六甲・六甲ビードロ館「プリズム」・六甲山牧場・神戸チーズ館
 標高931mの六甲山頂へは、ケーブル、ロープウェーを使って、市街地からわずか30分あまりだが、まさにここは別世界。透き通った空気の中、自然を存分に活かしたアミューズメントゾーンが広がっている。
 駅のすぐ前にあるのは、フィールドアスレチックやキャンプ場、魚釣り池、人工スキー場などを備えた六甲山頂カンツリーハウス。20万平方メートルの広さを誇る六甲山最大のレジャー施設。ここからは、回る十国展望台へもすぐ。5分でひと周りし、摂津、紀伊、淡路、河内など十国が見渡せるところから付けられたその名のとおり、晴れた日の眺めは壮観。
 ビュースポットとして穴場的存在なのが駅の反対側にある六甲天文通信館。宇宙のロマンを感じた後は、カフェでひと休みしながらの眺望満喫もいい。
 サンセットロードを西へ走れば、世界各国の高山植物約1500種が可憐な花を咲かせる六甲高山植物園やオルゴールの博物館、ホール・オブ・ホールズ六甲、誰でも気軽に参加できるガラス細工体験教室を持つ六甲ビードロ館など、バラエティ豊かな施設が整っている。
 西六甲にまで足を延ばすと、“日本のスイス”と呼ばれるゆえん、六甲山牧場の牧歌的な風景に出会う。場内には、新鮮な牛乳でできたチーズを販売している神戸チーズ館がある。ここではチーズの製造工程が見学できる他、チーズフォンデュなどの料理も味わえる。

 摩耶山頂へは、まやビューライン・ケーブルカー「ゆめあじさい」「にじあじさい」・ロープウェー「おりひめ号」「ひこぼし号」で。古くから信仰の山として親しまれてきたこの山は、天上寺・自然の家・穂高湖の他「1000万ドルの夜景」の絶好のビューポイント・掬星台もあわせ持つ。平成13年夏に南欧風ホテルとしてリニューアルオープンする磨耶ロッジやロープウェイ山上駅駅舎2階のレストラン・まやテラスも見渡す限りの夜景が楽しめる。

●摩耶山掬星台(きくせいだい)の新しい展望デッキから見た大阪湾の「1000万ドルの夜景」
国民宿舎摩耶ロッジ「オテル・ド・マヤ」では、屋外ジャグジー風呂からもこうした夜景が展望できる。
 オテル・ド・摩耶へのリンク

 左から 大阪方面 ・ 六甲アイランド ・ ポートアイランド ・ 和田岬



神戸市立六甲小学校のホームページより

 国立公園六甲山は、神戸・阪神間の背後四十数キロにおよび山域が広がっています。本校は標高795mに位置し、深い杉の木立に囲まれた緑の中の学校です。六甲小学校
 本年で53年目に入り、小規模特認校制度で入学した7名を含めて、17名で新しい六甲山教育のはじまりです。校歌の一節にあるように「先生とともにくらす小学校」を合言葉に、四季折々の自然とともに生き、地域とともに歩む小学校です。
 平地より6〜7度気温が低い六甲山上ですが、豊かな自然環境と少人数による人間的なふれあいがあり、心のかよい合う六甲山小学校の様子をご覧ください。
 校長 高光 正明(平成14年 4月)

 

■朝日新聞、《天声人語》 08月01日に掲載される

 「山の子」「下の子」。六甲の山頂近く、標高795メートルにある神戸市立六甲小学校で、そんな言葉を聞いた。もともと保養所の管理人の子どもが多かったが、企業のリストラで閉鎖が相次ぎ、とうとう昨年は新入生がゼロになってしまった。

 ピンチを救ったのは、校区外からの通学も認める小規模特認校の指定だった。神戸市内に住み「短期留学」でないことなどが条件だ。自然にあふれた環境にひかれて7人が入学した。六甲ケーブルで通ってくるから「ケーブルさん」とも呼ばれる。

 もっとも「山」「下」は外の人への説明用らしい。学校では先生も子どもたちも名前で呼び合う。児童は全部で19人、教職員は高光正明校長ら9人だから、それで十分だ。30日はみんなで育てたジャガイモを食べる恒例のカレー会。食堂は「ソータロー、残したらお尻ぺんぺんやで」「校長先生すごい、3杯目や」と大騒ぎ。大家族の風だった。

 「幻のアジサイ」といわれるシチダンカの株分け、学校林でのシイタケ栽培、山火事の消火訓練など山の学校ならではの行事がいっぱいだ。10級から達人まで、竹馬の検定もある。

 授業はすぐには答えを教えずに、自分の考えや体験を引き出すやり方をしているという。少人数だからできるぜいたくかもしれない。梅雨時は一日中霧に包まれる。「下の子」の一人、6年生のテツヤ君に「どんな具合?」と聞くと「外国に行ったみたいな気になる」との答えがかえってきた。

 下界の学校に少し遅れて、今日からが夏休み。冬の休みが長い分、夏は短い。


■松下美術苑 真々庵 (PHPのHPを参照)
   (翌日、6/6(木)交野古文化同好会の30周年記念事業の京都バス旅行で訪れた)

 昭和36年に松下幸之助が、それまで一時中断していたPHP研究を再開した京都の別邸。東山山麓南禅寺畔にあり、昭和42年までPHP活動の拠点として用いられた。真々庵の素晴らしい庭園風景

 敷地面積は約5,000平方メートル。数寄屋造りの本屋と庭園から成っており、庭園は、山県有朋の別邸無鄰菴や平安神宮の庭園と同じく明治時代の名作庭家・小川治兵衛の手になるもの。しかし、幸之助が手に入れたときには、かなり荒れていたこともあり、みずからが指示して松下流に整備した。東山を借景とする池泉回遊式庭園で、真々茶室のほか、森羅万象、万物の根源に感謝と祈念の思いをこめるためにつくられた根源の社、天平時代の出雲国分寺の礎石、江戸末期のものといわれる13層の檜垣塔などがある。京都府指定庭園ともなっており、明治以後の庭園としては、傑出した作品といわれる。

 「真々庵」という名称は、真実真理を探究する道場であること、辺りがシンシンと静かであることなどの意味を重ねて、幸之助が命名した。

 昭和55年5月、鉄筋和風造りへの全面改築を機に「松下美術苑真々庵」として、松下電器の迎賓施設となった。


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