交野歴史健康ウォーク
2006.3.11 第75回
(とき)平成18年3月11日(土)午前9時半 晴 妙見宮・裏参道鳥居前集合 |
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2006.3.11(土)晴、前日は一日中雨で天候がどうなることかと心配しましたが、3月としては暖かくて申し分のない最高の天候となった。交野ドームで4台の車に分乗、妙見宮・裏参道鳥居前で集合。参加者は総勢18名、いつもの元気な顔が揃った。
昨年10月に、古文化同好会の勉強会で堀江さんに《「星田の山奥にある砂防用「土塁堰堤」》の講演戴き、それ以来気になっていた土塁を、古文化同好会の方々と一緒に探索してきました。
往復の妙見川沿いには、白梅、紅梅が綺麗に咲きそろい、時折「ホーホケキョ」「ケキョケキョ」とウグイスが囀り、早春の星田の山歩きを満喫してきました。 これだけ沢山の土塁発見は、ただ単に山歩きをしていただけでは、決して見つけることは出来なかったでしょう。良くぞ土塁を見つけられたと、堀江さんの執着心と探究心、それに鋭い洞察力に、感服するばかりです。
また、当日、実際に土塁の計測実験もやってもらいましたが、一人で黙々とまとめられた努力に驚きと感動を覚えました。
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妙見宮の鳥居前で記念撮影 後列右端が堀江さん |
出発前に、堀江さんより「土塁探訪」の詳しい内容について説明を受ける |
公表された調査報告書によると、発見された堰堤は計39基。星田の山の12か所に点在していて、総延長は約520メートル。1基の長さは4〜23メートル、海抜は180〜246メートルで、平均海抜は217.9メートル。 堰堤の位置は、西は堀江さんの自宅のある星田山手のすぐ裏、星田新池あたりから始まり、東は妙見川上流の菖蒲が滝あたりから点々と続きます。そこから南へ小松谷川沿いにゴルフ場の北東端まで、また、星田新池の東に流入する茄子石の川沿いからゴルフ場の西北側に点在しています。 報告書では、1基ごとに正確に測量した平面図や断面図と、堰堤に自生した樹木の種類、位置、幹周りのサイズなどが克明に記録されています。写真や位置を示す詳細な地図、和久田さんの協力を得た古絵図類も添付されており、足で調べたデータと古絵図の分析に基づくち密な洞察の結果が述べられています。 現在、堰堤39基のうち13基は土砂で埋まったり崩れたりしていましたが、全体の3分の2は現在も「土づくりのダム」として機能しており、堀江さんは「寝屋川、天野川、淀川の水害防除に役立っており、立派な現役ダム。防災のあリ方を考えさせてくれる地元の財産」と話す一方で、「人の入っていない山は荒れていきます。樹木が成長して森を覆ってしまい、根元に光が当たらない状態が続くと、雨水が土壌にしみこまないクラスト化か進み、一見、緑豊かな山でも保水能力が落ちて、雨水の85%が地面に流出し、下草や次世代を支える小木が消えていきます」と警告を発しています。 |
菖蒲が滝から南へ24号、25号を確認し、さらに小松谷川をさかのぼり、30号、35号〜38号を歩いて確認後、31号まで下り、32号〜34号を探訪。 32号と30号の谷あいに、新しく一基を確認。堀江さんに土塁の測定を実際にやって頂きました。 |
妙見川をさかのぼり、地蔵谷の川のダムを見学。急坂の梯子坂の様子なども聞く。 |
いよいよ、小松谷川をさかのぼり、31号土塁に近づく |
途中、半分近く土砂崩れした土塁を発見! |
最上部にある38号土塁に集合して |
全員で土塁の上に立って記念撮影! 全長20mを越すでっかい土塁、現在も現役として立派に機能している |
小松谷川の最上部にある38号土塁、すぐ下は3m近い段差となっている | |
新しく発見した土塁の実測風景 | |
全長10.3m、幅60cm、法面1.6mなどと実測、細かく取りまとめられる堀江さん | |
堀江さんの実測結果も集約され、本日の土塁探訪も終わりました | |
参加された皆さん、お疲れ様でした! 最後までご覧戴きありがとうございました。 |