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毎日新聞・交野特集号2001.2.24掲載文より抜粋

関西創価のあるまち  交野ロマン紀行(2)

清水で作る大吟醸

 緑豊かな山からわき出す水が、うまい米をはぐくみ、味わい深い酒を生む。森南3の「大門酒造」(072-891-1353)は江戸後期の1826(文政9年)創業。大門酒造の無垢根亭
 酒造りの基本は、水、米、技と言われるが、6代目の大門康剛さん
(63)によると蔵の立地は水で決めたのだそうだ。大門酒造は清水ヶ谷に自家設備を置き、わき水と伏流水を集め、蔵までパイプラインで引き込んでいる。2000年度の全国新酒鑑評会で金賞を受賞した大吟醸「利休梅」など高品質の酒を生み出している。
 伝統を重んじる一方で、新たな試みも。シーズンオフは蔵の一角を改装したギャラリーで、酒造コンサートや寄席を開いている。
 大門さんは「蔵を地域の交流の場にしたく考えました」。こんな厳粛な雰囲気の中で、生演奏を聞きながら一杯やるなんて最高だろうな。ブドウ、星、酒・・・、それにホタルも有名だそう。
 「豊かな自然の恵み」が交野市のキーワードだ。なかなか味わい深いじゃないか。今度は5歳と1歳の子どもを連れて来てみようと。

地上の天の川 七夕伝説発祥の地

 じっくり地図をながめてみて、星にまつわる地名や遺跡がたくさんあることを発見した。
 JR星田駅、星田妙見宮、星田旭遺跡、天田の宮月の輪滝、・・・・名前を聞いただけでロマンチックな気分に浸れる。機物神社の七夕まつり

中でも市の南東から北西へ斜めに横切る天野川もその一つ。生駒山地を水源として淀川に注ぐ。

 古墳時代、肩野物部氏の一族が天野川の流域で米作りを始め、やがて一帯は「甘い(おいしい)、米の取れる野」→甘野→甘野川と呼ばれるようになり、それが後に天野川と表記されるようになったと伝えられている。

「七夕伝説発祥の地」として毎年7月になると織姫をまつるといわれる機物神社(倉治1)では、境内のササいっぱいに願いごとの短冊が揺れる。七夕祭りも盛大に行われる。


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